映画についてのひとりごと 64

鷹山さん、こんばんは。

台北ですか。一度、招待旅行で香港・台北を訪れたことがあります。
街全体が道教の臭いのするところですね。
香港も台北もなかなか面白い町です。

中国本土についていえば、唐の時代の中国と共産国になってからの中国は
全く違います。
世界一の文明を誇った唐を作った中国人はどこに行ったのでしょうか。
文化大革命において、中国は自国の知識人を虐殺しすぎましたね。
あの中に意識の高い人は大勢いたでしょうね。
優秀な人から抹殺して行ったのですから、レベルはどんどん下がっていきました。
われわれ日本人は隋や唐の時代、中国から様々なことを学んだのですが
残念な国になってしまいました。

鳩摩羅什は天才ですね。ただ、なかなか人間臭いスキャンダラスな人でもありましたね(笑)
大般若経や般若心経は玄奘三蔵訳で
鳩摩羅什は何といっても法華経維摩経阿弥陀経あたりが有名です。
舌が燃え残ったという伝説がありますから、やはり尊敬されていますね。

 

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琉球ナイトさん
こんにちは。

喜多郎はいいですね。私は最近はクルマの中では『古事記』ばかり聴いています。

音楽に関してはいきなりマーラーはとっつきにくいかもしれません。
音楽、特にクラシックは、本当に薄皮が剥がれるときというのがあるものです。
これは、渡部 昇一の『知的生活の方法』という本にも
音楽ではなく小説などの事例として書かれていますが
まさしく不全感が取り除かれるときというのがあってそのとき本当に『わかった』と思えます。
それはなかなかの快感です。
その本にも書かれていますが、自分に対して『わかったふり』をするのが一番いけないようです。
『知的生活の方法』はまだ読まれていないようでしたらお勧めです。

 

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琉球ナイトさん
こんばんは。

1日で1万キロカロリーとは豪快ですね。
私も暴飲暴食していたときがありますが
最近になって、ひょっとするとこの肉体は消化するために
とんでもない労力を使っているのではないかと思い始めて
節制してます。
気を付けてくださいね。

クラシック、私の好きな『ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番』を
辻井伸行さんがBBCで演奏されていた動画を貼りますね。
好きな曲が見つかればそれが突破口になるかもしれません。

 

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人工知能、恐るべしですね。
私は、チェスも将棋も囲碁もしますが
難しさからすれば、囲碁>将棋>チェス です。
チェスは将棋のように取った相手の駒を使うことができないので
駒の数がどんどん減っていくゲームで、その分考えられる手数は少ないです。
囲碁は、まさしく幽玄そのもので、打った手が後々どのように活きてくるのか測り知れません。
ですから、囲碁だけは人工知能に負けることはないと思っていましたが
ある意味ショックです。

映画の世界のように、人工知能が暴走する未来となるのでしょうか。

 

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ノーカントリー』のような作品がアカデミー賞作品賞を取ったのは
やはり映画不毛の時代を象徴することのように私は思っています。
アカデミー賞の選考基準自体に疑問を感じるくらいの受賞だったと思います。
最近は『白い賞』などと非難が起きているみたいですが
そのようなこと以前に、やはり映画の質が低くなったような気がします。

芥川賞又吉直樹の『火花』、読みましたが
確かに筆力は抜群のところがありますし
視点もいいと思います。
しかし、あの結末ですべてが台無しになっています。
失敗作ですね。
もっともしてはいけない結末でした。
芥川賞も質が落ちたような気がします。

 

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私も特に協奏曲には目がないですね。
たぶん、協奏曲で嫌いな曲はないと思います。
ピアノもバイオリンもフルートも全部いいですね。
最近のバイオリン奏者では、五嶋みどりさんの音色が凄いと思います。

 

真田丸』、特に真田昌幸の描き方がひどいですね。
確かにあの時期、あっちについたりこっちについたりしましたが
このドラマでは最初から策略で、相手を騙し裏切り酷い時は暗殺する、というぐあいで
これでは、策士策に溺れる、の標本みたいな感じです。
あのような見え透いた小手先の策略ばかり立てて汚い真似をしていると
信用がなくなり誰からも相手にされなくなります。
しかしこのドラマでは、最初から裏切るつもり、敵対勢力にお土産を持っていくつもりで
騙そうとばかりしています。
違和感はありますが、最後まで見ることはできそうです。

 

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ノーカントリー』のような作品がアカデミー賞作品賞を取ったこと自体
アメリカの精神が疲弊しているとしか思えません。
これは、トランプ旋風にも通じることですが
はっきり言えば『やられっぱなし』の感覚でしょう。
イスラム過激派にやられ、中南米の不法移民にやられ
日本や中国にもやられ、後から来たやつらが富を搾取しているという感覚ですね。
世界でアメリカのみは景気がいいと思われていますが
それを実感できているのはほんの一握りの人たちで
ほとんどの人は広がる格差に苦しんでいるということでしょう。

般若系の経典で言えば
私は『金剛般若経』が一番好きです。
特に『応無所住 而生其心』という言葉と
『一切有為法 如夢幻泡影 如露亦如電 応作如是観』が大好きです。
戦国武将の大内義隆の辞世の句は
『討つ人も 討たるる人も もろともに 如露亦如電 応作如是観』でした。
私は、戦国武将では、大内義隆武田勝頼のような人に興味があるようです。

金剛般若経』は、前に話が出てきた鳩摩羅什が訳しました。
この鳩摩羅什は、本当に名文家です。
この人の訳はしびれます。
できれば『華厳経』も鳩摩羅什が訳してほしかったです。