【香港=木原雄士】香港政府の報道官は21日夜、中国本土への容疑者移送を可能とする「逃亡犯条例」改正案について「政府は改正作業を完全に停止した。来年7月に廃案になる事実を受け入れる」との声明を発表した。2020年7月は現行の立法会議員の事実上の任期末に当たる。学生らの抗議活動は続いているほか、民主化団体も集会を計画しており、抗議が早期に収束するかは不透明だ。
学生らは同日、香港警察本部を取り囲むなど、抗議活動が一段と激しくなった。デモ隊は複数の政府庁舎ビルのロビーを占拠したほか、一部の幹線道路を封鎖した。香港政府は条例改正案が廃案になるとの見方を強調し、理解を求めた。
学生らは警察が12日にデモ隊を強制排除する際、催涙弾やゴム弾を使った点に反発を強めている。警察の暴力行為を調査する委員会の設置やデモを「暴動」とした政府見解の取り消し、デモに関連して逮捕した学生らの釈放を強く求めている。
(日本経済新聞 2019/6/22 0:26)
刑事事件の容疑者を中国本土に引き渡すことを可能にする香港の「逃亡犯条例」改正案をめぐる抗議活動で、香港の警察本部に集まっていた若者のデモ隊が22日未明、包囲を解いて撤収した。
デモ隊は数万人に上るとみられたが、自主的に解散したため、警察との衝突は起きなかった。
デモ隊は21日昼以降、デモに参加して拘束された学生らの釈放などを求めて警察本部前に集まり、道路を占拠。約16時間にわたって警察本部を包囲した。
警察は今回、過去のデモへの対処とは異なり、強制排除を行わなかった。デモ隊に対する強硬姿勢で、警察に対する市民の批判が高まっていることを考慮したとみられる。デモ隊の解散後、警察本部の庁舎の壁には「(学生らを)釈放しろ」などとする落書きのほか、大量の卵が投げつけられた跡が残っていた。
デモを受け、香港政府は21日夜、声明を出し、現在の立法会(議会)議員の任期が実質的に終わる来年7月、廃案になるとの見通しを改めて表明したが、「撤回」とは明言しなかった。(香港=益満雄一郎)
香港の市民の人たちのパワーは凄かったですね。
香港政府=中国政府 がどうしても強行したかった『引き渡し条例』を廃案にしてしまったのですから。
もちろん、中国政府が折れてきたのは、トランプが言った『中国政府が介入するならアメリカは今までの香港の扱いを見直し、中国と同じ扱いにする』という言葉が決定打ではあったでしょうけど、香港市民の100万人デモそして200万人デモという圧倒的な民主化パワーの勝利ですね。
これは歴史が変わるかもしれません。
今までは、中国政府⇒香港市民
というように圧力を一方的にかけてきましたが
これからは、香港の民主化パワーがかなり影響力を持つようになるかもしれません。
そうなってほしいものです。
もちろん、まだまだ予断は許しませんが、廃案という言葉を引き出したのは大成功です。
香港の市民の人たちは素晴らしかったですね。