映画『美しき緑の星』

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ネットに『美しき緑の星』という古い映画が取り上げられていましたので、ディスクを買って観ました。

今から20年前に製作された作品のようです。

他の進化した星から地球に来た女性が、地球に存在する様々な概念や常識にとまどうという筋です。

その女性と話すと、話した相手の地球人は、それまでの強固に思い込んでいた概念を『切断』され、本来の自分を取り戻す、ということのようです。

コメディでありながらメッセージ性が強いことで、少し期待して観たのですが、全然ダメでした。

自然回帰や本来の自分探しのテーマはわかるのですが、それがごくごく浅い認識の中で描かれていますから、あちこちに矛盾や物足りなさを感じました。

 

例えば、異星から来た主人公の女性が、地球の若い女性が口紅を塗っていることに驚き、『それは何かの薬?なぜ塗るの?』と聞きます。

『よく思われたいからよ』と答えると、『それを塗らないと、よく思われないの?』と返すシーンがあり、この場面はかなり鋭いメッセージになっていると思います。

ただ、主人公の女性の息子2人は、自分の母親が地球で知り合った若い女性が美人であったので地球に来る決心をしており、どうも人類の根本の価値観はそのままで覆されておらずごく表面的に感じました。

 

 

id:owl22  

ショーシャンクさん、 こんばんは。 『美しき緑の星』を観ました。(ニコニコ動画で見ることができました) サッカーのシーンは「美しき青きドナウ」「オーソレミオ」が流れて、面白くて 夜中に大笑いしてしまいました。ビーガンが喜びそうな内容も豊富でしたね。 ただ、誰も行きたがらなかった地球を短期間でどうしたかったのか?変えたのか?彼女を連れ帰り、自分達は戻ってこのようにすれば楽しいよ、というメッセージは感じることができました。 途中からドラえもんを思い出してしまいました。 ドラえもんアンパンマンなどみてきていると、アニメで作ったらどうか、とか、発禁になるほどの内容なのか、と思います。 経済や医療への問題提起もよくわかりましたが、ドラえもんも22世紀からやってきて ドラえもんポケットには「お金ぎらいになるキャンデー」お金をあげたくなるキャンデー」もあります。だから切断は容易です。 また、ラストシーンの一本の木と一人の人の所は、タルコフスキー「犠牲」の一本の松の木と男の子が似ているのでついつい比較してしまいました。核戦争や矛盾、壊れいくものに対して、『美しき緑の星』は切断という手段で人の意識をあっという間に変えてしまいました。 タルコフスキーの「犠牲」は新たな世界の創造を、犠牲、献身により祈念していくといったものです。祈りに満ちたシーンは私は心の深い所に残っています。 ショーシャンクさんのこの映画に感じた「物足りなさ」や「表面的」という、私も同じ感想を持ちました。 台風一過猛暑です。暑いですね。明日も「好日」にしていきますね。
 
 
owlさん、こんばんは。
『美しき緑の星』が発禁になったのは、ボランティア団体が寄付金集めについて『切断(接続解除)』されて本音をペラペラしゃべるシーンがあったらしく、それに対しボランティア団体などから苦情があったようです。買ったDVDにもそのシーンはカットされていました。
コメディとして観れば少しは楽しめるかなとは思いますが、人類が抱いている幻想についてもっともっと鋭い切り込みを期待していただけに期待外れです。
 
明日もいい日でありますように。