CO₂の肥沃化効果

「1.5度を超えてしまうと、地球が温暖化の悪循環に陥ってしまい、さらに気温上昇が加速する可能性があるのです。地球が“灼熱地球”に変化してしまう危険があります」

という言葉について検討してみます。

 

地球の平均気温が『異常に上がりすぎると』海中や凍土の中のCO₂が大気中に放たれやすくなるのは本当でしょう。

しかし、それがたった1.5度の上昇で起こるかは疑問です。

それに、ここ数年は、猛暑一辺倒ではなく、厳寒も頻繁に起こっています。

猛暑でCO₂が大気に放たれることもあれば、冷え込みによって空中のCO₂が水中に溶けていくこともあります。

 

温暖化による人類危機説によれば

CO₂の増加⇒気温の上昇⇒海水の中のCO₂が大気に放たれる⇒気温の上昇

という悪循環に陥るということなのでしょうけど

大自然は偉大な調整弁を持っており

CO₂の増加⇒植物の増加⇒空中のCO₂を減らす

という根本的な働きがあります。

 

恐竜時代に比べ、地球の大気中からCO₂がどんどん減ってきたのは

植物がCO₂を取り込み、酸素を吐き出して炭素を自らに蓄え、やがて枯れて腐敗して土壌に還ることを繰り返してきて、大気中のCを固体として地面に蓄積していったからです。

つまり、植物は太古から大気中のCを固体にすることにより、大気中のCO₂を減らしてきたのです。

CO₂が増えることで、地球全体の緑の植物が増えているのは、先に挙げた資料の通りです。

森林の乱開発が続いた時代でも、緑の植物は増えているのです。

もし、森林の乱開発をやめれば、大自然はその偉大な調整弁で大気を安定させるはずです。

森林の乱開発や焼畑農業が、その調整弁を壊す元ですからそれをやめさせるべきです。

 

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大気中に消えた CO2 の発見(米国)

ノースイースタン大学の研究者による本日付(2004年)の発表で、高濃度のCO2 にさらされたカシの木を調べたところ、直下の土壌に含まれるCO2 濃度が周囲の環境に比べ極めて高いことが判明した。

この発見は「高レベルのCO2 濃度が陸生生態系のCO2 貯蔵量を増加させ、CO2 が大気中に蓄積される速度を緩和している」との仮説に合致する。
CO2 は地球から放出される熱を吸収し、温暖化を引き起こすと見なされてきた。
この成果は、地球温暖化研究に重要な進展をもたらすものとして、学術誌「Earth
Interaction」オンライン版の最新号(注2)に掲載された。論文「CO2 肥沃化効果がもた
らすカシの根茎成長促進による土壌中CO2 蓄積濃度上昇に関する考察」の主執筆者は、
ノースイースタン大学地球環境科学部の科学者Kevin G. Harrison 氏である。共同研
究者はオークリッジ国立研究所テネシー州)のRichard J. Norby 氏、Wilfred M. Post
氏、ハワイ大学のEmily L. Chapp 氏らである。
土壌にCO2 が蓄積されるメカニズムは、CO2 の「肥沃化効果」によるものか否かを
研究チームは見極めようとした。この肥沃化効果とは、高濃度のCO2 を浴びて植物の
成長が一層促進される過程を指す。また、カシの下の土壌に含まれるCO2 濃度を上昇
させる肥沃化効果の限界も解明しようとした。温帯地域でカシの生育期間4サイクル
にわたり調査したところ、カシが高濃度のCO2 にさらされて生育している土壌につい
ては、CO2 含有量が平均で14%多いことが明らかになった。
「大気中のCO2 濃度の上昇が予測よりも遅いという観測結果に、研究者たちは長い
間困惑してきた。そのために将来のCO2 濃度、言い換えれば地球温暖化の予測が進歩
しなかったのである。調査対象となったカシの下の土壌に含まれるCO2 濃度が平均的
に上昇していることを十分実証できたので、我々は地球温暖化予測の改善策を見出し
たと言えるかもしれない。とはいえ、他の生態系においても、CO2 濃度が高い場合同
様の反応があるかどうか、更なる調査が必要である」と、Harrison 氏は述べた

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