北朝鮮が韓国を拒否する理由

[ソウル 16日 ロイター] - 北朝鮮で南北関係を担当する祖国平和統一委員会の報道官は16日、韓国と再び対座することはないとの立場を示した。韓国の文在寅大統領は15日、2045年までに朝鮮半島の和平と統一を目指すと表明し、北朝鮮に対話を呼びかけたが、これを拒否した格好だ。

北朝鮮は先週始まった米韓合同軍事演習に抗議し、ここ数週間に短距離ミサイルの発射を繰り返している。

 

報道官は、南北対話が失速し、両国首脳による昨年の歴史的会談での合意の実行が行き詰まっているのは完全に韓国の責任だと主張し、米韓軍事演習は北朝鮮に対する韓国の敵意の表れだとあらためて非難した。

その上で「いずれ明確になることだが、韓国当局者とこれ以上話すことはなく、再び対座する気もない」と言明した。

 

韓国の文大統領は15日の演説で、「北朝鮮による最近の懸念すべき行動にもかかわらず、対話に向けた勢いは揺るぎない」と述べた。

北朝鮮報道官は、米韓軍事演習が終了すれば南北対話が再開されると考えるのは「妄想だ」と一蹴。「韓国は将来の米朝対話の恩恵を得ようと口を挟んでいるが、そのような愚かなことはやめたほうがいい」とし、米国との対話の可能性に言及する一方で韓国をけん制した。

                   (2019年8月16日 / 08:53 ロイター)

 

ここ最近、北朝鮮のミサイル発射が頻繁に行われ、それとともに北朝鮮の韓国への発言が非常に厳しく辛らつになっていっています。

何故でしょうか。

まず、根本的な問題として、蝙蝠外交はどこからも信頼されないということです。

鳥の国に行っては『自分は羽があるので鳥だ』と言って、獣の国に行っては『全身に毛が生えているので獣だ』と言って取り入ろうとする外交はどちらからも信用されません。

韓国は、米国から裏切り者と思われて嫌われ、日本に嫌われ、中国に嫌われ、そして頼みの綱の北朝鮮にも嫌われました。

北朝鮮が韓国に対して非常に辛辣になった理由は、もちろん口ではいいことを言いながら米国と軍事演習をしている姿にカチンときたこともあるでしょうけど、

まずは、韓国との仲介なくとも直接電話で米国と話せる関係性になったこと、

そして、ロシア、中国がバックについたこと、があります。

そして、これが最も根本的な理由ですが、北朝鮮は韓国が思い描く共同統治のような形態を全く望んでいないこと、です。

北朝鮮はあくまでも金一族が独裁する形を維持したいのです。

そして何より核という韓国にない最終兵器があるのですから、北朝鮮は韓国を武力制圧することを目指し始めていると見ます。

 

ですから、韓国の文在寅がお花畑のように思い描いている未来図は永久に来ないでしょう。

 

8月15日の文在寅の演説に対し、北朝鮮は口を極めて罵っています。

ここまで北朝鮮が韓国に対し、絶縁状ともいえるくらいの罵詈雑言を投げつけるのは驚くべきことで、文在寅の面目丸つぶれでもう立場がないですね。

文在寅が表明した南北協力による「平和経済」実現構想に対して「ゆでた牛の頭も天を仰いで大笑いするようなものと馬鹿にしまくっています。

つまり、文が言っている『南北統一の平和経済』などというのは北朝鮮の方は最初から相手にもしてないということです。

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北朝鮮文在寅ムン・ジェイン)大統領の光復節記念式典での祝辞を強く非難した。 

 北朝鮮の対南機構「祖国平和統一委員会」(祖平統)は文大統領の祝辞に対して「光復節とは縁がない妄言を並べたてたもの」「我々は南朝鮮(韓国)ともうこれ以上、話すこともないし、再び向かい合って座る考えもない」と明らかにしたと伝えられた。

  祖平統の広報担当者は16日に発表したこの談話で、「南朝鮮当局は、今回の合同軍事演習が終わった後、何の計算もなく季節が変わるように自ずと対話局面が訪れるだろうと妄想している」「朝米(北・米)対話で(韓国は)漁夫の利を得ようと首を長くして待っているが、そうした不実な未練は事前に引っ込めた方がいいだろう」と語ったと北朝鮮の国営メディア・朝鮮中央通信が報じた。

  北朝鮮側が、韓国大統領の祝辞が発表されて丸一日もたっていない時点で、このように強い非難コメントを出すのは異例のことだ。

  祖平統は文大統領が表明した南北協力による「平和経済」実現構想に対しても「ゆでた牛の頭も天を仰いで大笑いするようなもの」と一蹴(いっしゅう)した。祖平統広報担当者はまた、韓米合同軍事演習や、韓国国防部が先日発表した国防中期計画に言及、「明白なのは、これらのすべてが我々を壊滅させようという点に目的を置いていることだ」と主張した。

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北朝鮮の対南機構である祖国平和統一委員会(以下、祖平統)は16日、韓国の文在寅ムン・ジェイン)大統領の光復節解放記念日)の祝辞を非難して「我々は南朝鮮当局者とこれ以上話す言葉もなく、二度と向かい合って座る考えもない」と明らかにした。

  祖平統はこの日、朝鮮中央通信を通じて発表した報道官の談話で「南朝鮮当局が今回の合同軍事演習が終わったら、何の計算もなく、季節が変わるようにおのずから対話局面がやってくるだろうと妄想しながら、今後の朝米対話で漁夫の利を得てやろうと首を傾けてのぞき込んでいるが、そのような不実な未練は今から引っ込めたほうがよい」と伝えた。

  報道官は「南朝鮮当局者が最近、北朝鮮の数回の『懸念すべき行動』にもかかわらず、対話の雰囲気が揺らいでいないとか、北朝鮮の1回の『挑発』で朝鮮半島が揺らいでいた以前の状況と異なっているとか何とか言いながら、光復節とは縁のない妄言を並べた」と話した。

  続いて「今この時刻にも南朝鮮で我々に反対する合同軍事演習が進行真っ最中の時に、対話の雰囲気とか平和経済とか平和体制とかいう言葉を果たしてどのような体面で浴びせるのかということ」とした。

  報道官は「戦争シナリオを実戦に移すための合同軍事演習が猛烈に進行していて反撃訓練というものまで始まっている時点に、堂々と南北間の対話を云々する人の思考が果たして健全なのかどうか、ただ疑わしいばかりだ」としながら「本当にまれに見る図々しい人」と非難した。

  また、最近、国防部が発表した国防中期計画に言及して「明白なのは、これらすべてのものが我々を壊滅させようとしているところに目的がある」と主張した。

  報道官は文大統領に対して「下の者が書いたものをそのままさらさらと読み通す、笑わせるが非常に笑わせる人」としながら「南朝鮮国民に対して台無しになった体面を立て直そうと寄せ集めた話であっても、すぐ横で我々が聞いているのに、どうやって責任を取るつもりでそのような話をむやみにくどくどするのか」と、暴言に近い非難を浴びせたりもした。

  あわせて「歴史的な板門店(パンムンジョム)宣言の履行が膠着状態に陥り、南北対話の動力が失われたことは、全面的に南朝鮮当局者の恣行の産物であり、自業自得にすぎない」と強調した。

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