映画『ホイットニー・ヒューストン』
ホイットニー・ヒューストンの半生を描いたこの作品によって、絶大な人気を誇ったホイットニー・ヒューストンがいかに苦悩に満ちていたかを初めて知りました。
有名な歌手一族に生まれて両親とも彼女を支えているように思えるし、若くして名声と巨万の富を得られて大成功者としてしか知らない人も多いでしょう。
まず驚いたのは、黒人なのに白人のような歌を歌うという非難が浴びせられたことです。
ここの事情は、日本人には理解しづらいことです。
彼女は黒人初の『白人にも愛される歌手』と言われたのであり、それは黒人歌手にとって画期的な快挙のような気がしますが、『黒人の魂を売ったやつ』として各地で大きなブーイングを受けます。
グラミー賞授賞式の時もノミネート歌手のうち彼女だけがブーイングにさらされます。
また、ロビンとの同性愛やそれを父親に禁止されたり、夫の暴力や浮気、お金の管理を任せていた父親の使い込み、ドラッグや酒、タバコへの依存症、などその人生は苦悩に満ちています。
父親は若い愛人のためもあって膨大なお金を浪費し、預金残高も底をつくくらいで、彼女に肉体的に無理な世界ツアーをやらせたりします。
過労やドラッグなどが重なり、ツアーでも声が出なくなったりして大きく評判を落としていきます。
まさに、精神も身体もズタボロ状態です。
そして、48才で急死します。
この生涯を見てから、映画『ボディーガード』を見たくなり、久しぶりに見ました。
以前に見たとき、そんなにいい作品とは思いませんでした。
そして、それは今回も同じではありますが、ホイットニー・ヒューストンが亡くなっていてその半生の映画を見たあとに見てみると、様々な感慨がありました。
それが無常の力かもしれない。
ブラックスワンと灰色のサイ
さて、今回、灰色のサイは、何でしょうか。
ブラックスワンは何でしょうか。
灰色のサイとブラックスワンは似てますが、全く違います。
灰色のサイはすでに皆が知っているもの、気づいているもの、ブラックスワンは誰もそんなことがあるとは思わなかったものです。
アメリカの商業不動産、特にオフィスビルの空室率が急上昇していることは皆知っています。
これは明らかに灰色のサイで、動き出したら、アメリカの銀行破綻が出てくるでしょう。
中国の不動産業界が崩壊しているのも皆知っています。
中国がデフレを世界に輸出していくのもわかりつつあります。
これが恐慌を輸出となると灰色のサイを通り越してブラックスワンでしょうか。
それとも、まだ誰も気づいていない黒白鳥が現れるのでしょうか。
断酒ということ
お酒、つまりアルコールを一滴も飲まなくなって2ヶ月以上になります。
お酒は何でも好きで、日本酒、ビール、赤ワイン、ウィスキー、バーボン、ラム酒、ウォッカ、芋焼酎、どれも大好きなお酒たちですが、特に赤ワインとビールはよく飲んでいました。
一回あたり、赤ワイン半ボトル、ビール3、4缶くらいの量でした。
最近まで、適量のお酒は身体にいいというのが医学的にも定説でした。
しかし、この1、2年前から、お酒は一滴でも飲むと身体に悪いというのが次々と発表されてきました。
その流れもあって、断酒することに決めました。
真夏の時期にビールを一滴も飲まなくて過ごせたので自信にはなっていますが、これから先、ふぐの季節に日本酒を飲まなくて行けるのか、年末年始に全く飲まないことができるのか、かなりの難関が待ち構えています。
ドキュメンタリー『Bad Vegan』
ドキュメンタリー『Bad Vegan 』は、本人が出演するドキュメンタリーです。全4話です。
有能で極めて有名な女性経営者が、クズのような男に洗脳され転落していきます。
インタビューだけのドキュメンタリーですが、ドラマを見ているようにストーリーに引き込まれていきます。
とんでもないクズ男にマインドコントロールされるサルマを見て、何とも悔しい気になったりします。
CIAの下部組織の秘密工作員のようなふりをしていかにも怪しく胡散臭い男に頭のいい女性がなぜ簡単に騙されるのか、考えながら見ました。
彼女の会社もその男にいいようにされ、資金もどんどん吸われていきます。
従業員の給与支払も滞り、投資家からも従業員からも訴えられます。
結局、サルマも男も捕まって刑務所にはいるのですが、その時にはその男は大金持ちでも秘密工作員でもなく、ただの詐欺師のデブだということがわかります。
最後の方はとにかくその男から逃れたいという気持ちだけになっていきますので、捕まってホッとした感じがでていました。
しかし、刑務所を出所して22か月後にその男からかかってきた電話の会話は、私はとても衝撃でした。
彼女は親しげに笑っているのです。
まるで、どんでん返しのドラマを見ているようで、様々なことを深く考えさせられるラストでした。
オリンピックの終焉
ほとんど関心もないまま、いつの間にかパリオリンピックは終わっていたようです。
以前に比べ、感情移入や自己同化してスポーツ観戦することが急につまらなく感じてきたことが大きいですが、ことこのパリオリンピックは開会式や若干の競技を動画で見てもあまりにも酷い有り様なので余計見る気が失せた感じです。
開会式は悪夢のようですし、競技も誤審だらけで白けます。
この大会はフランスにとって大失敗だったでしょう。
今まで世界中の人がフランスに抱いていたイメージが開催したために一気に悪くなったという大きなマイナス効果しかなかったと言えるでしょう。
オリンピックというコンテンツの終焉を感じました。
もちろん、スポーツチームに感情移入して熱狂する人は世界中に数多くいることは変わりませんし、特にオリンピックなどの権威ある国際大会であれば、自国に感情を入れ込む人が大多数ですから、これからも続いていくでしょう。
しかし、これから先、問題点が噴出することは避けられないでしょう。
第一、開催国になりたい国、なれる国がどんどんなくなっています。
オリンピックが大きくなりすぎて、年々開催国に大きな負担がかかってしまうのです。
前は、新興国が開催することで経済的な大発展を遂げる効果がありましたが、いま、規模が大きくなったのと警備体制が膨大にかかってしまうことから新興国では開催は無理になっています。
先進国のフランスでさえ、このように失敗に終わりました。
次回のロスオリンピックは、インフラも万全で、建物も既存のものが全部使えますから大成功するでしょう。
ハリウッドの技術がありますから、世界一、盛り上げかたがうまいので、まず大丈夫でしょう。
しかし、そのつぎからは、特にG7以外の国で開催される場合はかなりピンチになるでしょう。
もし今の規模で続けたいのであれば、私は、毎回の開催地をギリシャに決めるべきだと思います。
そうすれば、新しく建てる必要はなくなりますし、極めて低予算で出来ることになります。
アテネ中心にギリシャ国中で設備を整えれば、ずっと使えます。
今のオリンピックのように一回限りであれば、大会後の建物の利用率が低く維持費で大赤字になるのです。
毎回ギリシャで開催すれば、脆弱なギリシャ経済も潤うことになりますし。
高校野球も甲子園という聖地があってそれを目指すのですから、オリンピックもアテネを目指すという形にすれば、今回のような不手際もないことでしょう。
カマラ・ハリス優勢?
ここ最近、ニュースではカマラ・ハリスの勢いのすさまじさばかり取り上げられているようです。
ほとんどおぼつかなかったバイデンから急に変わって、しゃべりもうまいのでその落差から大きな支持を集めているようです。
ただ、カマラ・ハリスの今までの行状や仕事振りを見ると、とても有能とは言えなく、むしろ無能に近いでしょう。
どこかで底の浅さが露呈する時が来ると思っています。
本当にじっくりと政策論争をすれば、すぐ底の浅さはわかるのですが、相手が残念ながらトランプなので、変な貶しの応酬になってしまうことを憂慮します。
バンスとの討論であれば、カマラ・ハリスの浅さが露呈したと思うので、そこが残念です。
もし、投票日までにカマラ・ハリスの本性が世間にばれなくても、私は最終的には、ロバート・ケネディ・Jr.をトランプが国務長官クラスの待遇で迎え入れて、形勢逆転するだろうとは思っています。
さて、どうなりますか。
岸田首相、総裁選不出馬
今日(いまは夜0時を越えているので正確には昨日)、岸田首相が総裁選不出馬を表明しました。
この人は今までの首相と比べても、日本にとってマイナスのことばかりしてきたのでとりあえずよかったとは思います。
しかし、今の情勢では、次の総理総裁は小泉進次郎になるでしょうから、全く期待できないですね。
期待の高市は人望なく勝つのは難しいでしょうし、現実的に最良なのは小林鷹之ですが、知名度がないので決戦で負けるでしょう。
歴代の首相で最も日本を駄目にしたのは小泉純一郎だと私は思っています。
総中流だった日本を凄まじい格差社会にしてしまったのは小泉ですし、絶対にしてはいけない郵政民営化をしたのは最悪でした。
小泉進次郎はそれ以上に頭の悪さが際立っているので、絶対に首相にはなってほしくないのですが、選挙の顔としてなる可能性が高いですね。
それでも、石破や河野よりはましという、どちらを向いても絶望的な状況です。
岸田退任はグッドニュースですが、次の総裁を考えるとバッドニュースですね。
映画『ロストケア』
何とも重いテーマの映画です。
訪問介護センターの介護士が、介護している老人たちを次々と殺していたという筋です。
とはいえ、やまゆり園事件が題材とは全く思ってはいけません。
犯人の動機が全く違うのです。
犯人本人も認知症の親を持って仕事をやめて介護しなくてはいけない状況を経験し、それがどんなに地獄かを知っているために、家族のために殺人をしていきます。
自分勝手な論理と断罪する人は多いでしょうけど、本当にそう割りきっていいものかどうか、が見る人に突きつけられている作品です。
この映画の台詞のように、我々はただ安全地帯から断罪しているだけです。
家族に認知症患者がいる世帯は多いですし、これから爆発的に増えていくでしょう。
尊厳死の問題を真正面から議論するべき時でしょう。
もちろん、認知症薬によって認知症が激減していく未来がもっとも望ましいものではあります。
日本でもエーザイの認知症薬レカネマブが承認されましたし、近いうちにイーライリリーのドナネマブが承認されるでしょう。
今までの対症薬に比べ画期的な機序ではありますが、それでも進行を一年半くらい遅らせるくらいでしょう。
やはり、この作品が突きつけているテーマはこれから向き合わなければならないものでしょう。
ドラマ『地面師たち』
ドラマ『地面師たち』は、積水ハウスが地面師たちに騙された実際の事件を基に製作されています。
このドラマはとにかく面白い。
ここまで面白いドラマは久しぶりに見ました。
積水ハウスが土地所有者のなりすましにまんまと騙されて55億円取られた事件の時、なぜ、そんな単純な手法に大企業が騙されるのか、さっぱりわかりませんでした。
積水ハウスは不動産のプロです。
法律専門家も抱えているはずですし、どの社員も不動産の知識はずば抜けているはずです。
積水ハウスの実際の事件では、旅館の敷地でした。
このドラマでは、お寺の女性住職が所有する土地となっていました。
ただ、この設定であれば、旅館の女性経営者でもお寺の住職でも、いつでも会いに行けるはずです。
第一話であったように、所有者が遠方の老人ホームにいて、空き家にしていることが多いのであればそれもわかりますが、都内の旅館やお寺であればいつも所有者はそこにいるので積水ハウスはなぜ事前に本人確認をしなかったのか、これは今でもなぞです。
そもそも、私たちは、土地を買ったり借りたりするときは、何度も何度も地主さんと会って交渉するので、このような事態には絶対になりませんが、舞い込んできた情報に飛び付くだけであればこのように本人確認の免許証さえ偽造すれば簡単に騙されるのでしょう。
背景に、騙された積水ハウスの内部の派閥争いやゴタゴタがあったのはよくわかりました。
実際の事件でも、契約前に所有者本人から積水ハウス社長宛の『自分は土地を売る気はない。お宅は騙されている』という内容証明を受け取っていたにもかかわらず、社長が『怪文章だ』と言って握りつぶしたようです。
これは、騙された積水ハウスに完全な落ち度があります。
人間は、欲望が大きくなるとその欲望が失われる方向を見ないということでしょう。
とにかく面白いドラマでした。
映画『ラーゲリより愛を込めて』
苛酷極まりないことで知られるシベリアの強制収容所での実話です。
絶望的な状況で、仲間たちに俳句や文学を教えたりして人々に希望をもたらせた山本幡男という人が主人公です。
素材としてはとてもよく、『ショーシャンクの空に』のような名作になれるところでしたが、映画の出来は、素材を10とすれば、3くらいでした。
日本映画の悪いところが出ています。
メリハリがなくエピソードを羅列した作りで、総花的で無難な出来で終わってしまっています。
シベリア強制収容所の苛酷さは描かれていても、映画のテーマとしては、その苛酷な状況のなかで人々が感化され希望をもち始めるというものであるべきで、そこが十分に描かれていません。
いい加減日本映画も、エピソードの羅列はやめて、何を描きたいかを絞り込み、それにあわせてエピソードの選択と集中を行わなければ、いい素材もダメにしてしまうことになります。
日本映画は1の出来が多いなかで3ですから、他の作品に比べるといい映画なのですが、何とも惜しい気がします。
具体的に言えば、例えば、この主人公は仲間たちに演劇も教えていて、その空間は苛酷な状況下でも天国のようなものだったと言います。
このような重要なエピソードも省かれています。
強制収容所の苛酷さを表現したいために省いたのだと思いますが、それでは、あれほど人々が強く主人公を慕った理由が描けないで終わってしまいました。
主人公は、俳句や演劇、文学や哲学のみならず仏教も教えていたと言います。
教える場面がメインであるはずが、ほとんど表面的な描写にとどめています。
監督や脚本を変えて、リメイクしてほしい素材です。
映画『ユダヤ人を救った動物園』
映画『ユダヤ人を救った動物園』は、『シンドラーのリスト』や『杉原千畝』と同じくナチス時代にユダヤ人を助けた人の実話です。
ポーランドワルシャワの動物園のオーナーの女性が主人公です。
この3作品はどれも感動的ではありますが、しかし、この作品について言えば、自分の夫の安否を知るために、知り合いの動物学者(ナチスの幹部となっている)に身体を差し出そうとする描写はないほうがよかった気がします。
事実としてあったことかもしれませんが、やはり毅然とナチスに立ち向かう精神であってほしかったので、他の2作品に比べると感動は薄くなりました。
『ユダヤ人を救った動物園』を見たので、『シンドラーのリスト』を見返したくなりました。
『シンドラーのリスト』は何度か見ていますが、記憶が曖昧になっているところがあって確かめたくなったのです。
映画を見ていない人は、ユダヤ人を救ったシンドラーに関して、善良なイメージを持っているでしょうけど、実はかなりうさんくさい人物です。
ひと山当てようとする山師タイプ、はったり屋の典型ですね。
ユダヤ人を雇ったのも、ただユダヤ人がポーランド人と比べ低賃金で働かすことができたからです。
ナチスの党員となり、ナチスの幹部に賄賂や女性をあてがい、ナチスの御用商人となって大きな財産を築いていきます。
経営はユダヤ人の会計係に任せっきりです。
極めて、快楽主義、享楽的で、酒と煙草と女性を欠かしません。
しかし、最後には、全財産を注ぎ込んでユダヤ人を助けようとします。
前半は儲けだけを考える経営者です。
片腕がない老人が雇ってくれたことのお礼にきたときも、ポーランド人に成りすましたユダヤ人女性が両親を救ってほしいと頼みに来たときも、冷酷に追い払います。
何がきっかけで変わったのかを確かめたくて、見返しましたが、全部見てやはり泣けました。
やはり何度見てもすごい作品です。
私はスピルバーグはそれほど評価していませんが、この作品だけは別格でやはり泣けます。
トランプとカマラ・ハリスの対決へ
トランプは、共和党大会で大統領候補受諾演説しました。
これで、正式に、共和党の大統領候補はトランプ、副大統領候補はバンスとなりました。
リアルタイムでCNNで見てましたが、演説が終わったあとのCNNのコメントが酷すぎましたね。
『なぜトランプがこの会場の外では人気がないのかがよくわかる演説でした』とか『年寄りのダラダラ演説だ』とか、言いたい放題でしたね。
さて、どうもバイデンは大統領選から撤退表明するようです。
バイデンのままだと下院選挙で民主党が惨敗するデータが出ているのでしょう。
この時期では、後はカマラ・ハリスが継ぐしかないでしょうから、トランプとカマラ・ハリスの対決となりそうです。
できれば、バンスとカマラ・ハリスの副大統領候補討論会を見たかったですが。
大統領と上院、下院すべて共和党となったとき、日本は誰が総裁になるべきか、安倍首相がいない今、人材が全くいないですね。
トランプと交渉できる人がいません。
あの、ぼんやりとしたバイデンにさえ、すべて言いなりになってしまって大金を渡し、奥さんを呼びつけられてLGBT法を押し付けられた岸田ではとても無理ですね。
一応、高市早苗になるように祈っておきますか。
ただ、高市早苗でも安倍首相のような交渉は絶対に無理でしょう。
しかし、石破や河野、岸田であれば、これから共和党一色になるアメリカは、日本を中国寄りの敵国と見なす可能性があります。
いずれにせよ、これから日本は極めて厳しい状態に置かれることになります。
あれほど、メキシコに工場を建てていた日本企業はとんでもない損失を被ることになります。
カマラ・ハリスとバンスの副大統領候補対決
米副大統領候補、8月13日のCBS討論会で対決か ハリス氏が要請
ロイター7/17(水)5:56
ハリス米副大統領(写真)は、共和党のトランプ前大統領が副大統領候補に選んだJ・D・バンス上院議員に、CBSが8月13日に主催する討論会に参加するよう要請した。13日撮影(2024年 ロイター/Kevin Mohatt)
Trevor Hunnicutt
[ワシントン 16日 ロイター] - ハリス米副大統領は、共和党のトランプ前大統領が副大統領候補に選んだJ・D・バンス上院議員に、CBSが8月13日に主催する討論会に参加するよう要請した。バイデン大統領の選挙陣営関係者が16日、明らかにした。
この件に関してトランプ氏の陣営からコメントは得られていない。
ハリス副大統領はこれまでにCBS主催の討論会の条件を受け入れている。一方、トランプ陣営はバイデン陣営が受け入れないとしているFOXニュース主催の討論会を求めている。
※※※※※※
カマラ・ハリスが、バンスに討論会を申し込んでいるようです。
これは是非とも見たいですね。
私の予想では、討論会で、カマラ・ハリスはバンスの相手には全くならないくらい惨敗するでしょう。
カマラ・ハリスは5年前の民主党討論会で、最有力のバイデンに対し、バイデンの人種政策の不備を突いていったのが功を奏して副大統領にまでなりました。
たまたま自らの出自を武器にしてぼんやりとしたバイデンを打ち負かせた1回の討論会での成功だけで棚ぼたでなりましたから、バイデンではなくちゃんとした人物特にバンスのような優秀な者に対しては全く歯が立たないでしょう。
いま人種政策を突いていっても、自ら、移民拒否の言動をしてしまって支持を急速に失ったのですから、説得力がありません。
強みは中絶問題だけですから、そこを突こうとするでしょうけど。
今回選ばれたバンスは、とんでもなく優秀ですね。
また、生い立ちからして芯がしっかりしていて、動じない強さがあります。
政治の経験は浅いですが、今すぐ大統領をしても歴代でも最も優秀な大統領になると言えるほど、私には優秀に見えます。
カマラ・ハリスとバンスの討論会が実現すれば、間違いなくバンスの圧勝でしょうね。
映画『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』
映画『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』は、トランプ前大統領が副大統領候補として選んだ、J・D・バンスの自伝的小説を映画化したものです。
バンスが副大統領候補になったので、この人を有名にした『ヒルビリー・エレジー』を見たくなりました。
ラストベルトと呼ばれるオハイオ州で生まれ育ったバンスの回想録ですから、ラストベルトに生きる労働者たちの小説だとばかり思っていましたが、主にバンスの家族の物語でした。
特に、薬物中毒の母親と毅然とした祖母の2人が中心です。
白人労働者の寿命だけが縮んでいるのは、酒とドラッグの果ての自殺のパターンが多いからだそうです。
『絶望死』と言うそうです。
バンスの母親も重度の薬物依存ですし、バンスの高校時代の仲間たちもドラッグが当たり前のような感じです。
ラストベルトと言われる地域では、人々の心が荒廃している様子が描かれています。
バンスは、イェール大学のロースクールに進んでエリートの仲間に入れましたが、そうでない大多数の白人労働者階級はとんでもなく荒廃しているのだと思います。
なぜ、白人労働者は移民反対、中国排除、外国排除、アメリカファーストを掲げるトランプに熱狂するのか、ラストベルトの荒んだ光景を見るとわかるような気がします。
そして、この映画を見てはっきりとわかりました。
次の47代大統領はトランプですが、その次の48代大統領は間違いなくバンスになるだろうと。
極めて貧しい環境から大統領になるのは、まさしくアメリカンドリームそのものですし、今まで搾取され虐げられてきた白人労働者の夢を体現しているのですから、無敵です。
もちろん、バンスのなかでは、日本や中国に搾取されたという気持ちは強いでしょうから、これから日本は大変困難な状況に置かれることは確かです。
ひょっとすると、日本を憎んでいるかもしれません。
ただ、バンスは将来的に極めて優秀な大統領になると思います。
そして、それ以上に、この映画を見ることによって、バンスに大統領になってほしいと思うようになりました。
副大統領候補はバンス
トランプ前大統領は副大統領候補として、バンス上院議員を選びました。
私が期待していた、マルコ・ルビオにはなりませんでした。
これは、日本にとっても厳しくなりますね。
幅広い有権者を取り込む狙いから、副大統領は黒人女性あたりが定石でしょうけど、さすがトランプは白人男性を選びましたね。
トランプは銃撃事件もあってもう圧勝の勢いで、関心は大統領選よりも上院下院の選挙に移りつつあります。
下院は共和党の圧勝で、上院は微妙なところですが少しだけ共和党が上回る気配です。
そうすると、すべてにおいて共和党が優勢となるので、基本的に日本にとってはいいはずなのですが、副大統領をバンスにしたということは、第1期目などとは比べものにならない『アメリカファースト』となります。
安倍首相がいない今、日本は外交のまねごとも出来ない状態になるでしょうね。
バンスは、ラストベルトで極めて苦労して育った人物ですから、ラストベルトにしてしまった日本などの外国を憎んでいると思います。
これはかなり厳しい状態になりました。