ブラッドリー・クーパー監督・主演の『マエストロ その音楽と愛と』が傑作でしたので、同じくブラッドリー・クーパー監督・主演の映画『アリー スター誕生』を観ました。
レディー・ガガがアリーの役をしていて大きな話題になった作品です。
世界トップ級の歌手を映画の主役とするのは、ひとつの大きな博打だと思います。
演技力が未知数であり、これがダメで駄作になった作品など数多くあったからです。
脇役やチョイ役であれば影響も少ないですが、主役、特に映画の題名になる役を演じるのは、かなりリスクがあります。
この映画ではどうでしょう。
レディー・ガガの演技は予想以上によかったです。
もちろん、粗を探せばありますが、それは圧倒的な歌唱シーンですべて吹き飛ぶものでした。
レディー・ガガが歌手でない役をして成功するとは思えませんが、この映画に限って言えば、レディー・ガガの歌唱力を堪能できるだけでも、いい作品だと言えます。
ただ、同じ監督作品ということで、『マエストロ』と比べると、そのレベルは全く違います。
ブラッドリー・クーパーは5年間で監督として大きく飛躍したと思います。
今までの有名監督が軒並み最盛期を過ぎていっていてよい作品が期待できない状況にあるいま、これからのブラッドリー・クーパー監督作品は大いに注目しています。