制御できないインフレに向かう世界

いま、最も関心のある数値は、アメリカの1月の消費者物価指数(CPI)です。

12月は前年同月比7.0%増という39年ぶりの高い数値でした。

1月の市場の予想数値は7.3%増ということですので、これより上か下かを注視しています。

 

ずいぶんと前に、確かこのブログで、小雨模様の森の中でバーベキューするため薪に火をつける喩えをしましたが、濡れている薪になかなか火がつかず灯油をどんどん継ぎ足していくのですが、いったん火がつくと山火事になる、という話です。

私が一番怖れていたことですが、どうも世界が山火事になりそうな気配です。

いまアメリカで起こっているインフレは賃金インフレであるため、FRBが利上げをしても制御できないはずです。

もし、1月の数値が7.3%を超えていたとすると、早急に資産防衛に乗り出さないといけません。

私はずっと前から、円高デフレの方がインフレよりずっと好きだと言っていたのですが、それは、何も考えなくていいから楽なのです。

つまり、デフレの場合、現金が何より強いですから、何もしなくてもいいのです。

しかし、制御できないインフレになるとそうはいきません。

現金の価値が急速に目減りしていくからです。

日本は賃金インフレは来ていません。しかし、もっと最悪な、スタグフレーションになりつつあります。

いままで、我慢に我慢を重ねていた企業たちが、いっせいに原材料や輸送費高騰の価格転嫁をするでしょう。

生活の困窮者が増えれば、犯罪も多くなり治安が悪くなります。

かなり大変な状況になっていきそうです。

                    (2022年2月8日正午)