トランプ1000倍返し?

トランプ大統領、電撃復活で中国に“1000倍返し”!? コロナに勝利で強いリーダー像アピールし大統領選「奇跡の大逆転」狙う 識者「『中国の陰謀』主張する可能性も」

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夕刊フジ

 新型コロナウイルスに感染したドナルド・トランプ米大統領(74)は5日午後6時40分(日本時間6日午前7時40分)ごろ、首都ワシントン近郊のウォルター・リード軍医療センターを退院した。

「Good!」を意味する、親指を立てるジェスチャー(サムズアップ)を披露し、大統領専用ヘリ「マリーンワン」で3日ぶりにホワイトハウスに戻った

米大統領選(11月3日投開票)の世論調査で、トランプ氏は、民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)にリードされている。

「未知のウイルス」に勝利した強いリーダー像をアピールし、ウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こした中国との対決姿勢を強めることで「奇跡の大逆転」を狙っているようだが、うまくいくのか。

 トランプ氏は5日夕、紺のスーツに白い大きなマスクをして、ウォルター・リード軍医療センターを退院した。

報道陣にサムズアップや、何度か拳を握って健在ぶりを示し、「ありがとう」と呼びかけた。  

2日に入院したトランプ氏は、米製薬企業リジェネロン社が開発し、臨床試験中の人工的な抗体による「抗体カクテル療法」のほか、抗ウイルス薬レムデシビルやステロイド系抗炎症薬デキサメタゾンの投与を受けた。  

退院直前、トランプ氏はツイッターで、「私はとても気分がいい。新型コロナを恐れるな。ウイルスに生活を支配されるな。トランプ政権下で、素晴らしい薬と知見が得られている」「すぐに選挙戦に戻る。フェイクニュースは、ウソの世論調査を流している」などと発信した。  

トランプ氏の容体について、専属医は5日の記者会見で、「この24時間改善し続け、退院の基準を満たした」と説明した。

ただ、完全に回復したわけではないとの認識を示し、ホワイトハウスに戻ってからも「世界最高水準の医療を提供する」と強調した。  

 

今回のトランプ氏の感染・入院や、ホワイトハウスでのクラスター発生について、米国民は冷ややかな視線を送っているようだ。  

米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の集計(5日時点)によると、各種世論調査の平均値は、バイデン氏支持の50・7%に対し、トランプ氏は42・2%と8・5ポイント差。

ロイター通信と調査会社イプソス社が2~3日に実施した世論調査では、民主党支持者の10人に9人、共和党支持者の10人に5人を含む65%が、「トランプ氏が深刻に受け止めていれば、感染しなかっただろう」との見解だった。  

トランプ氏が4日に車で病院の外に出て、支持者らに健在ぶりをアピールしたことも、「同乗者らを感染の危険にさらした」と批判されている。  

入院の影響で、激戦州の南部フロリダ州などの選挙集会は中止された。15日にはバイデン氏との2回目のテレビ討論会も予定されている。  

 

ジャーナリストの長谷川幸洋氏は「トランプ氏が退院してコロナ感染体験者として対策強化を訴えれば、説得力が増すので多少はプラスかもしれない。ただ、ホワイトハウスが感染源になったことは『危機管理の手落ち』で言い訳はできない、トランプ氏がどう反省するかに、残り1割とされる浮動票の動向がかかっているのではないか」と語る。  違う見方もある。  

 

米国政治に詳しい福井県立大学教授の島田洋一氏は「バイデン陣営は資金を集め、テレビでトランプ氏のネガティブキャンペーンを張ってきたが、『トランプ氏のコロナ感染後は反感を買いかねない』と停止しているため、発信に困っている面もある。トランプ氏はSNSで支持層を固めており、復帰すればバイデン批判に出るだろう」と指摘する。  

トランプ陣営が、もう一つの攻撃先と見据えているのが、共産党独裁の中国だ。トランプ氏はこれまで新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び、「中国にコロナ禍の責任を取らせる」と繰り返している。  

新型コロナのパンデミックを引き起こしながら、軍事的覇権拡大を進める中国に対し、「自由・民主」「人権」「法の支配」といった基本的価値を共有する米国中心の自由主義諸国は結束しつつある。  折しも、ドイツが第5世代(5G)移動通信システムのサプライヤーから中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」を事実上排除すると報じられた。  

前出の島田氏は「トランプ的手法によって、西側諸国(自由主義諸国)が『反中国』で足並みをそろえたと共和党側は主張している。

香港やウイグルなどの人権問題について民主党も中国を批判するなかで、有権者がどう判断するかだ」と分析した。

 

長谷川氏は「トランプ氏ならば、今回の感染を『中国の陰謀だ』と言い出しかねない。台湾で小競り合いが起きるなど対外的緊張が火を噴けば、逆転もあり得るかもしれない。まだサプライズはあるだろう」と語った。

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本当に1000倍返しなら痛快ですが、状況はそう楽観視できるものではなさそうです。

このままだと確実にトランプは負けます。

大逆転の秘策があるのかにかかっています。

 

トランプ感染によって、ポンペオの台湾電撃訪問の可能性はかなり低くなりました。

あと残された秘策はあるのでしょうか。

 

今退院したことで首の皮一枚残った感じと言えば言い過ぎでしょうか。

それほど不利な状況に見えます。

 

これからは奇跡に近いことを期待するしかないかもしれません。