映画『大統領の料理人』を観ました。2012年のフランス映画です。
ほとんど期待していませんでしたが、面白く観ることができました。
フランスのミッテラン大統領に仕えた大統領官邸初の女性料理人の実話です。
大統領官邸を2年でやめた後、南極の観測所で働きます。
映画では、大統領官邸というかエリゼ宮の映像と、南極観測所での映像が交互になって少しとまどうこともありますが、やはり南極に行ったのは、宮殿での人間関係でボロボロになった心をリセットしたかったのでしょう。そして、次なるニュージーランドへの夢を語って終わります。
田舎で地味な家庭料理の店をしていた料理人が、大統領専属の料理人に抜擢されたのですから、やはり想像通りいろいろな嫌がらせや圧力があったようです。
大統領が夜の厨房にトリュフを見に来て、パンにトリュフをのせてワインで食べるシーンは印象的です。
『ずいぶんいじめられているようだが、私もそうだ。』と大統領は言います。
続けて『しかし、逆境は人生のとうがらしだ』と言います。
このミッテラン大統領役の男性は、俳優ではなく哲学者だとか。
確かに哲学的な雰囲気はあります。
このシーンだけでも、いい映画だと言えます。